あなたは「記念日反応」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 記念日反応とは、何かの記念日や時期(または季節)に心身の調子を崩すことを言います。 大切な人を亡くしたり重要な何かを失った時、深い悲しみ(悲嘆)を感じることを
「グリーフ」といいますが、グリーフを持つ人は、命日や節目節目に大きな感情に揺り動かされることがよくあります。 先日、10代のころから大好きだったアーティストが亡くなり、
私はグリーフの渦の中を上がったり下がったりしながら暮らしています。 彼が亡くなった日曜日がやってくるたびに 「ああ。いなくなっちゃったんだよな」
と涙することを繰り返しています。
生活ができなくなるほどではないけど、心にあいた穴を感じながら生きている感覚。 記念日反応への対応の仕方の一つに「自分なりの儀式を行う(予定する)」
というのがあります。 湧いてくるつらい感情に対して、その日の過ごし方を自ら決めることで
自分をコントロールするのです。 私なりの悲しみへの儀式に、銀座にカレーを食べに行ってきました。 彼が愛した老舗洋食店の、エビフライとカニクリームコロッケが乗った 特別なカレーです。 彼が亡くなってから連日全国からファンが訪れ、
その追悼メニューを注文するんだとか。 だからテーブルの上を見ればわかります。
同じ悲しみを持つ仲間が同じように偲んでいると。 涙のにじむカレーでしたが、帰り道は空の青さや、
金色のイチョウがものすごくリアルに見えるようになり
「私は 生きているんだ」と
強く心に思えるようになりました。
もうすぐやってくるクリスマスやお正月。
季節柄 心身に反応が出てくる方もいるかもしれません。
それだけあなたにとって大切な人や大事なことだったのです。
何か自分だけの儀式を考えてみるのもいいかもしれませんよ。
Comments